十勝連峰大雪山系縦走へ
2021.06.26
出発の朝がようやくやってきた。16日に実家へと2ヶ月半ぶりに戻り、3日の休養と準備をして、20日に縦走出発の計画だった。しかし、不安定な天気予報により延期が続いていたのだ。
そして今日、7泊8日の計画でこの旅最後となる縦走へと出発する。
緊張は高い。背負う荷物の重量は30キロ、なかなかの重さだ。半分以上が食料と飲料水となる。
5時半、母親に見送られて出発した。
まずは原始ヶ原登山口までの13キロを小走りで進む。早くも暑さでかなりの汗をかいている。
出発から1時間半で登山口に到着。登山口の神様に手を合わせ、早速登り初めた。
まずは花の百名山でもある富良野岳を目指す。週末の好天気、きっと多くの登山者が十勝岳温泉側から登って来るであろう。
途中、キンキンに冷えた天使の泉で火照った身体を潤し、1時間ほどで原始ヶ原に到着。
久しぶりの場所には、早くもチングルマやショウジョウバカマなどの高山植物が咲いている。かつてここはアイヌの方々が使っていた道。今も昔も変わらぬ景色から、原始ヶ原と名が付いたのかもしれない。そして、北海道の地名を命名した松浦武史郎が歩いたとの看板もあった。今にも森の奥からアイヌの人たちが歩いてきそうな雰囲気だ。
原始ヶ原からは反り返るような富良野岳への急斜面が続く。雪渓も多く、重い荷で体力の消耗が激しかった。
ヘロヘロになりながらも12時半に富良野岳へ登頂。縦走最初の一座となる。眼下には故郷の麓郷が見え、実家の周辺も肉眼でとらえた。
予想通り、昼時の山頂にはたくさんの登山者がいて、賑わっていた。花の種類も豊富。ハクサンイチゲ、エゾコザクラやツガサクラ、ハクサンチドリにキバナシャクナゲ、イワウメも。白い花が大半だったが、花の百名山らしい世界が広がっている。
そこからさらに三峰山、上富良野岳、上ホロカメットクと縦走し、初日の宿泊地となる上ホロ避難小屋のキャンプ指定地に15時前に到着した。
先着していた登山者たちがわずかなスペースを譲り合うようにテントを張り、1日の終わりをそれぞれに過ごしている。
初日は避難小屋を利用しようかと計画していたが、コロナ感染防止対策のため、緊急時以外の使用ができないと明記されていたため、初日からテント泊となった。まぁ、この縦走中に4回はテント泊になるため、足馴らしとしてはちょうどイイと気持ちを切り替え、テントを小屋の前に設営し、西の空が赤く染まる光景を眺め、初日を終えた。
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