2か月半ぶりの帰郷
2021.06.16
昨日とは打って変わって、すがすがしい朝を迎えた。
出発の準備を進める宿の窓から、登校する子供たちの姿が見える。笑顔で歩く姿が印象的だ。
さて、自分は「故郷へ帰りますか」と南富良野町を出発した。
空知川(そらちがわ)に架かる橋を渡ったところから走りはじめ、幾寅峠(いくとらとうげ)を越えると富良野市へと入る。
約2か月半ぶりの故郷。しかし、まだ本当の故郷の地を踏んだわけではない。ここは富良野市西達布(にしたっぷ)、麓郷(ろくごう)まではまだ20キロほどある。
小さいころから「西瓜峠(すいかとうげ)にはクマがよく出る」と聞いてきたため、少し躊躇したが、地元の人は良く利用する道でもあるので、最短距離となる西瓜峠を選んだ。
もう1つのルートは、良くトレーニングでも利用する東山平沢地区を走る幹線道路ではあるが、アップダウンの激しい道のりで、少し遠回りとなる。
鈴を鳴らし、深い森へと足を踏み入れた。小さいころに父親が運転する車で越えたことはあるが、歩いて越えるのは初めてだ。
緊張していたが、西達布側の最後の民家から、麓郷側の最初の民家まで約5キロを1時間ほどで何事もなく歩きぬけた。
そして、初夏の故郷へ2か月半ぶりに帰ってきた。
4月ここを旅立つとき、「もしかしたら…」と最悪の状況になることも想像してだけに、無事、この地を踏むことができたことをただ嬉しく思った。