ザァーと広がる釧路湿原
2021.05.14
釧路湿原を直接目にするのは初めての経験。前日までの雨が止み、朝から透き通る空となった。
新釧路川を渡り、釧路湿原へと延びる左岸の堤防道路を歩いた。堤防道路は途中から一般車両進入禁止となり、のんびりと散歩する人や走る人の姿があった。
少し高い堤防道路のため、釧路湿原が少しずつ近づいて来ることが良くわかる。遠くには、雌阿寒岳、雄阿寒岳がくっきりと見える。懐かしい姿に一つ感動が増えた。
終点まで10キロほど続く道のりを、ゆっくり鳥たちのさえずりに耳を傾けながら進む。まだまだ、釧路湿原を覆い尽くすスゲは黄金色のまま、新緑に包まれるのはもう少し先のようだ。それもそのはず、最近釧路地方にも桜前線が到達したばかり。北海道の中でもこの辺りが一番春の訪れが遅いと、地元の方からも教えていただいた。
峠向こうの十勝平野では新緑が広かっていたが、釧路湿原周辺の山肌を見ると、まだまだだ。
それでも、初めて見るサバンナのような広大な釧路湿原に心が踊っていた。
一言で表すなら「ザァァー」だろうか。
終点となる水門まで歩ききり、一路東へと湿原を離れた。
昼食はザンタレ(釧路地方のソウルフード)の名店で。予想以上のボリュームで食べきれず、残りは夕飯用に持ち帰りとした。
気温が上がる国道を2時間ほど歩き、宿泊先となる達古武湖(たっこぶこ)キャンプ場へと入った。
到着して、間もなく西の空があっという間に暗くなり、雷雨となった。1日の流れとしてこれ以上ない展開。雷雨が過ぎ去ったあと、夕暮れに染まる空と湖が1日の最後の感動となった。