日記

裾野をぐるりと
2020.09.15

岩木山への登山道は、東西南北にそれぞれにある。最も利用されているのは、八合目までスカイラインを車で上り、リフトを利用するコースだが、それ以外であれば、東からは赤倉と弥生コースがあり、南からは百沢コース、西からは嶽コースとなる。そして今いる鯵ヶ沢から一番近い登山口は、北からの長平コースがある。しかし、やはり岩木山には岩木山神社より山頂奥宮への表参道となる百沢コースを登りたい。これは当初から揺らぐ事無く決めていたこと。

道行く人から「今日登るのですか?」と聞かれるが、鯵ヶ沢より岩木山を常に右に見上げながら西から北→東→南へと、リンゴ畑の裾野を回り込むように岩木山神社を目指した。
リンゴ日本一の青森県、秋に向けて品種「つがる」の収穫が最盛期を迎えたと、昼食を取りながらニュースで知った。それで、朝から行き交う車の荷台にリンゴカゴが積まれていたり、リンゴ畑から農家の人たちの声が聞こえたりしていたのかと納得した。
農家の方に聞くと「つがる」は固く張りがあり、みずみずしいのが特徴だという。リンゴ農家の人たちは、これから初冬まで収穫に追われるそうだ。

朝、見上げた岩木山の形も岩木山神社が近くなると、少しずつ変わり、どんどん大きくなっていく。岩木山神社直前で、一日中隠れていた山頂部の雲が取れて、明日目指す予定の岩木山全体を見ることが出来た。
ちょうど今日から1年で一番大きな祭りがある岩木山。本来ならば、たくさんの地元内外からの参拝者や登拝者で大変賑わう「お山参詣」なのだが、今年は新型コロナウイルスの影響により、神事以外全ての祭行事は中止となり、これまでで最も静かな3日間となるそうだ。
本殿が閉門する前にここまで来れたこと、6年ぶりに明日登拝することを伝えるため、参道を上がった。

明日の予報はどうなるだろう。秋雨前線が南の太平洋側へと下がり、今日よりはいい予報だが、北からの高気圧は寒気を伴うため、午後山沿いでは雷予報も出ていた。意識はしたくはないが、6年前の落雷が脳裏に焼き付いているため、不安にならない方が難しい心境だ。
一応、明後日に振り替えてもいいように、明日は予定通りに登ることを決めた。
午後から雷予報が出ているため、午前中の下山を考えて、出発は5時とした。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです