日記

犬っこ列車
2020.09.05

連日の疲れが色濃く残る中、疲労度に比例するように朝から日差しは強くなった。昨日の雷雨の方が気温だけでは、体は楽な感じだ。
清流阿仁川(あにがわ)には、朝から鮎釣りをする人の姿があり、何度も川に入りたくなった。2時間程歩き、阿仁合駅(あにあいえき)に到着。今日は宿まで21キロ。昨日の半分だから、昼飯も兼ねて駅でのんびり過ごした。

休日と重なり、思っていたよりも現代的な駅舎には、たくさんの観光客がいた。
入場券を買い、色とりどりのディーゼル列車が停車しているホームへ。
撮り鉄でも乗り鉄でも鉄ちゃんでもないが、旅をしていて、人里離れた山あいをドコンドコンとのんびり抜けていくディーゼル列車を見かけると自然と嬉しくなり、気分が上がるのだ。

角館方面からきた列車が停まると、わずかな停車時間で駅舎に立ち寄り、お土産やソフトクリームを買って、再び列車に戻る乗客の姿を見守った。
各地の私鉄やローカル線は経営難により、廃線へと追い込まれている。この旅中にも、廃線になった路線があった。
日常的な利用客の激減や貨物としての路線利用が減ったからだろう。しかし、守ろう、存続させようと立ち上がる路線が近年増え、観光客をターゲットにした利用が増えているそうだ。
秋田内陸縦貫鉄道の列車もその路線の一つ。犬っこ列車の愛称で呼ばれる色とりどりの列車はなんと8色もあるらしく、阿仁合駅にいる間に5色も見ることが出来た。
きっと、鉄道ファンなら、全色乗って写真に収めたいはずだろう。にわか鉄道好きの僕でもそう思うのだから。

阿仁合駅で明治大学スキー部の先輩と十数年ぶりに再会した。わずかな時間だったが、お互いの近況を報告し、明日登る森吉山に夏合宿の時に初めて登った思い出話も出来た。
「んまず、ケガなくな~元気でやれ!」と味のある秋田弁で先輩に見送っていただき、森吉山中腹の宿へと走った。
ちなみに、大学時代のあだ名は「鉄男(テツー)」だった。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです