旅の行く末
2020.04.18
鳥海山を無事に登り終えた翌日は、予想以上の疲れとなった。日焼けも一段と黒く、肌はカサカサだ。それ以上に体の浮腫みがひどい。明らかに昨日の登山による影響だ。
鳥海山の次は山形県最後の山となる神室山(かむろさん)。金山町(かねやままち)から登り秋田県側へと下山する計画だが、一昨日の夜に新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が全国へと広げられたため、本格的に旅が前へと進められない、進めてはいけない状況となった。
なぜなら、山形県知事より県境を越えて他県への移動自粛や県内の全ての宿泊施設等に休業要請が出てしまったからだ。
自分自身の感染予防は当然のことだが、自分が旅を進めることにより第三者への感染リスクを考えると、行動の自粛はやむを得ないと決断した。しかし、宿泊施設はどこも来月10日まで臨時休業になるため、現実的には県内での自主隔離は難しい。
マンスリーアパートを借りるか、県内の宿泊施設で営業しているところを探すか悩んでいたところ、山荘の支配人さんからの紹介で、酒田市役所の方の空き家をお借りすることができるという話をいただいた。
突然の申し出に正直困惑したが、その方から直接お話を伺うことができて、場所や空き家の状況等、これ以上ない打開策となった。
市役所の方の温かな優しさと、新型コロナウイルスにより困っている人を助けたいというお気持ちに感謝してもしきれない。
長期化する可能性もある中で、空き家をお借りできたのは、救いだった。さらに出費も抑えることができる。
この空き家が新型コロナウイルスの感染拡大が終息し、旅が再開できるまでの間仮住まいとなる。旅の中で空き家をお借りして生活するのは初めての経験だ。どんな生活になるか今からワクワクする。