着地点が見つからず
2020.03.13
早朝4時過ぎに起床。昨晩、8時前に就寝したにもかかわらず、何度も起きてしまい、熟睡できずに寝不足となっていた。熟睡できなかった理由は、明らかで、天候不順により、飯豊山へ登る計画が立てることができなかったからだ。
昨年中になんとしても登り終えたかった飯豊山(いいでさん)を結局登ることができず、3月中旬までずれ込んでしまった。東北、北海道以外の山を全て登り終えたため、もうこれ以上、飯豊山を後に回すことができない。東北を本格的に北上していくためにも、大きな壁となってしまった飯豊山、なんとかスムーズに登らせてもらえないものかと思っていた。しかし、3月になったからといって、急に晴天が続くわけではない。週間天気予報を見ながら頭を抱えた。
目的の山は飯豊山だけだが、1日で登って帰ってこれるほど簡単な山ではない。登るためには2泊3日は必要となる。したがって、最低でも2日は天気の安定がほしい。しかし、週間天気予報にはそれがない。だから、頭を抱えるしかなった。
1週間待った先に、晴天が続く保証もない。予報を携帯に穴があくほど見続けたが、見れば見るほど、解決策が分からなくなり、どんどん深みにはまるように悩んでしまっていた。
とにかくそれを払拭しなければと、じっとしていられなくなってしまい。明確な目的を見いだせず、とにかく飯豊連峰へと入るしかないと、川入集落へと続く林道を歩いていた。
例年なら、川入までの林道には雪はたんまりと積もっているのだが、今年は全く雪がない。舗装路された路面を晴れやかではない気持ちを引きずりながら歩いた。上空は快晴。一日を通して、晴れ予報だが、飯豊連峰は風が強く、風速は秒速20メートル以上の予報だ。本当に予報通りなのか。何か一つでも解決策のヒントが得られたらと思いつつも、どこまで登ればいいのか、どこまで登ろうかと自問自答を繰り返しながら、飯豊山表参道入り口である御沢から登り始めた。
雪は少なく、すでに地面が出ている場所も。気持ちが入っていないため、体にも力が入らず、長く急な登りに何度も足が止まった。標高1,000メートルを超えると、ようやく雪がしまり、まともに登ることができた。時折、東の空と山々が見えて、穏やかな雰囲気だ。
標高1300メートルを超えて、横峰山頂となった。山頂からは、飯豊連峰の主稜線が見え、強風により、三国岳からは絶え間なく雪煙が立ち上っていた。風は時間と共に強さを増して、横峰にも吹き下ろしてきた。
結局、今日はここまでとした。晴れているからといって、必ずしも登れるとは限らないことを全身で体感していた。
自分自身、何に納得したかは分からなかったが、こんなあやふやな心境では、これ以上、山にいてはいけない気がしたからだと思う。
結果、下見登山となったが、山に対しての謙虚な気持ちが無く、下山をしながら反省していた。
川入まで1時間ほどで下山。麓は気温が上がり、朝よりも爽やかな気分で宿へと戻れた。
汗を流すことで、重たい気持ちも軽くなってくれたみたいだ。あとは夕方の天気予報で、明日以降にまだ登らせてもらえるチャンスがあるかを見極める。
とにかく、風が弱い事が第一条件となるだろう。
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