停滞
2019.11.24
予定通りの時間に起床。夜明け前から朝食の準備を始めた。
昨晩から湯タンポ代わりにしていたアルファ米とカップ麺を食べながら、外の音に耳を傾ける。外からは山小屋を叩く風雨の音が聞こえてくる。外が徐々に明るくなる中、状況が分かってきた。
窓を開けると、外は生暖かい風が流れ、昨日よりも雪が溶けているのが分かる。朝食を済ませ、残りの食料を確認。天気予報を見て、季節外れの台風による荒天は、明後日には回復すると確認した。
なかなか縦走する季節としては厳しく、条件が揃うタイミングが少ないことや、百名山、二百名山の時は2回とも濃霧と雨天となったこともあり、大朝日岳山頂避難小屋にて、回復までの2日間を停滞することに決めた。
外は生暖かい風に乗って、雨が降り続き、みるみる雪が溶けていく。やることはないが動いたり、考えればエネルギーを消費してしまうため、のんびりとただボーと時が経つのを待った。日が短いために、案外あっという間夜はやって来て、昨日よりはやや少な目の夕食を済ませて、寝袋にくるまって長い夜へと落ちた。
停滞するのが、頑丈で設備の整った避難小屋であったことをつくづく感謝する自分がいた。
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