まずは下見へ
2019.11.17
予報通りに、強い北西の風がゴーゴーと木々を激しく揺らしている。
月山(がっさん)は低く厚い雲に包まれ、晴れる気配は全くない。昨晩の天気予報から、今日の月山への登頂はあきらめていた。そこで、明日確実に登れるかを確認するために、風の影響をまともに受けないと思われる標高1550メートルの「牛首下」まで、積雪量、雪質、経過時間など、初めての初冬の月山を知るために、下見を目的とした登山をすることにした。
標高1000メートルを超えて、ようやくうっすらと雪がつき始め、月山リフト下からは積雪量は10センチほどとなった。
登山道には2列の木道が続いているが、標高が上がると積雪量が増えて、木道の境が分かりにくくなり、何度も踏み抜きながら登り続けた。
意外だったのは、荒天の中、多数の登山者の姿があったことだ。やはり日本百名山の一つだと感じた。
下見折り返しの牛首下までは出発から3時間だった。この時点で、コンディションに変化はない。あわよくば、天気が急回復したら登れるかもしれないと思っていたが、淡い期待も強烈な突風をまともに受けて吹き飛んだ。予定通りに下見を終えて下山することにした。
この時期の登山はそう容易くはない。雲に包まれたままの月山との初対面は明日にするとした。
久しぶりの重登山靴、久しぶりの雪上登山に、下山すると思っていた以上に体は疲労していた。
明日に備えて、しっかりと夕食を食べて、早めに寝た。