この一座のために
2019.11.04
夜中降り続いた雨は夜明けとともに止んでいる。両津湾(りょうつわん)を昇る太陽が眩しく海面を照らしていた。
昨日に続いて、佐渡島2日目も気持ち良く晴れそうだ。そして、いよいよ佐渡島まで来た最大の目的へと近づく。
ドンデン山荘より7時過ぎに出発。大佐渡金北縦走入口から登山道へと入った。当初の計画では、防衛省が管理する道路を歩いての登頂を予定していたが、ドンデン山荘からの縦走がとても展望良く、気持ち良く歩くことができることを知った。そこで、遠回りになるが初めての佐渡島ということで、少しでも味わいたいと思い、今回のルートへと変更した。
ドンデン山付近は3年前まで、牛が放牧されていたために、稜線は草原のようなところがあり、大佐渡の魅力の一つとなっている。
稜線を境に北側と南側の斜面の季節が全然違って見える景色の中を抜けていく。
風が強く抜ける場所では、風倒地(ふうしょうち)となり、灌木帯から何度も景色が開ける瞬間があった。
アップダウンを繰り返しながら、少しずつ標高を上げ、遠くに見えていた金北山も見上げるようになってきた。役行者さんと再会し、鏡池を抜けると、すでに使用されていないレーダー基地に挟まれて建つ金北山神社の真下に、出発から4時間で到着した。
神社の前に立ち、233座目ということで、233円を賽銭して、手を合わせ初登頂のお礼を伝えた。
山頂にてのんびりと眼下の景色を眺めながら、登頂の喜びを噛み締めた。
1時間ほどで下山を開始し、黄葉の森を抜けて、見下ろしていた国中平野へと無事に下山した。振り返ると、見事な虹がかかり、金北山からの嬉しいプレゼントをいただいた気分だった。
西日を浴びながら、下山後も宿まで走り、夕食は希少な佐渡牛のすき焼きに、一日の疲れもぶっ飛んだ。
こうして、順調に2日目を終えられた。
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