南アルプス無事完登
2019.08.13
南アルプスに足を踏み入れてから、中央アルプスと長い停滞を挟み、2ヶ月以上が経過してしまった。しかし、振り返ると不思議といつもあっという間だったと感じてしまう。
まだ薄ぐらい時間に広河原山荘を出発。ほとんどの登山者は北岳方面へと向かう中、南アルプス最後の山「鳳凰山」へと向かった。
広河原からの登山道は白鳳峠への標高差1000メートルの急登から始まる。1時間半ほどで峠に到着。久しぶりの早川尾根から鳳凰山へと縦走を始める。
一つ手前のピーク、高嶺へと登っている途中から、天気予報より早く霧雨が降り始めた。やはり台風の接近による影響が早くも始まっているようだ。なんだか5年前と同じような状況に、少しトーンダウン。
まるで5年前のデジャブのような状況の中、鳳凰山(地蔵岳)に到着。オベリスクは濃い霧に包まれていた。しかし、5年前と明らかに違うのは、鳳凰三山を縦走する登山者の数だ。やはり夏休み、台風接近中でも雨具を着て、真っ白い世界の中でも、汗を流しながら登ってくる。昨日までの三連休はもっとたくさんの登山者で賑わっていたに違いない。
今日はもうこのまま雲に包まれてしまうのかと、肩を少し落としながら、鳳凰山最高峰の観音岳へと到着すると、谷からの風が強く吹き、あっという間に目の前の雲が晴れ、太陽が照りつけた。
その早変わりに、うおぉーっ!と叫んだ。
昨日までいた白峰三山は分厚く雲に包まれていたが、急激に天気が回復してくれたことが嬉しかった。
さっきまで見えていなかった最後の薬師岳までの花こう岩の真っ白な稜線が美しかった。
気持ちはあっという間に晴れて、他の登山者も喜んでいる中、最後の薬師岳に登頂。この瞬間、南アルプスの3百名山、全ての山に登頂した。さらに年を跨いで、日本アルプスを無事に登頂させてもらうことができた瞬間でもあった。
山頂で更なる回復を2時間ほど待ったが、結局午後からは天気予報通り雲が多くなり、夜叉神峠に下山するまで、青空が広がることは一度もなかった。
薬師小屋と南御室小屋で二度休憩したあとは、夜叉神峠まで、走り下りた。
16時前に無事下山。5日ぶりの入浴で最後の南アルプス縦走の疲れを癒した。
もうすぐ200座が見えてきた。気を抜かずに明日からも歩いていこう!そう自分に言った。
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