日記

180座目山伏
2019.07.30

前日の激しい雷雨が嘘のような静かな朝が来た。
今日これから登る山伏(やんぶし)は、初めての3百名山。前日に標高1500メートルまで登ってきているため、スタートから涼しい。
朝靄(あさもや)の県民の森から、美しい森が続くと聞く緩やかな尾根道を歩く。苔むした落葉松林から、徐々に標高が上がれば、常緑針葉樹やダケカンバ、ブナ、カエデなどの様々な種類の木々が迎えてくれる。山伏までの中間点となる笹山からは霞む空に富士山が頭を出していた。1か月ぶりに富士山を見たことに気づく、あの頂きにはいつ立つことができるだろう…とよぎった。

峠に一度下りたあと、この日一番の美しい大木が続く森となった。
1800メートルを超えると、ブナやカエデはなくなり、ダケカンバと笹原、美しい原っぱの中、少しずつ斜度が出てきて、標高を山頂の2000メートルへと近づけていく。山頂の手前で、シカ避けのネットに囲まれた、7月から8月に咲くヤナギランが目に入った。しかし、7月の長梅雨が影響したためか、満開とは行かず、まだ蕾が多く、咲き始めといった感じだ。少しだけ肩を落とすが、振り返るとまたもや富士山が見え、気持ちを盛り立ててくれた。

そして、山頂へ。山頂からはこれから向かう南アルプス南部の主峰がズラリと並んで見えた。
5時半に出発したため山頂には9時半に到着、ゆっくりしていたが、標高2000メートルを超えているが、夏の暑さは容赦なかった。
午後からの雷雨に備え、10時過ぎに下山し、再び井川湖の畔、田代へと駆け降りた。山頂直下まで車で登ってくることができる山伏、8月に満開となるヤナギランを楽しみに夏休み訪れる人も多いだろう。

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