日記

ヒルの襲撃
2019.06.22

遠山郷から平岡へと荷をまとめて出発。
昨日歩いてきた道のりを行く。しっかりと熊伏山へと気持ちが入っているため、清々しく歩いた。しかし、熊伏山は手放して喜んで登れる山ではない。山で一番会いたくないヒルが大量に存在する山だからだ。そのため、左手には大量の塩!
ここ数日は雨が降っていないため、降ったあとよりは数は少ないが確実にヤツは山にいる

コオモリが寝床にしている手堀の細く長いトンネルを抜けて、蒸し暑さを少し和らげてくれる谷間を沢に沿って登る。
ヒルが足にくっついていないか常に監視しながら、いつでも塩で退治できるようにした。

序盤は、大きな岩に立つとき以外は気を抜くことはできなかった。ヒルに血を吸われたからといって、大病になったり、痛いわけではないが、吸われると傷口からの血が止まらなくなったり、痒みが出たりする。それ以上に嫌なのは、なんといってもあの動きと体型だろう。しゃくとり虫のような動きではあるが、とにかく獲物を見つけてからの早さとしつこさには驚く。そして、どんなに小さな縫い目にも怯むことなく、口を極限まで細めて血を求めてくる姿には脱帽だが、気を抜くとあっという間に吸われてしまうため、この日は終始頭の中はヒルでいっぱいとなった。

結局、平岡からの登山道は、後半が山頂までかなりの急登が続くため、ヒルの存在を忘れてしまった。そのため、10匹ほどのヒルに包囲網を突破されたが、内8匹はデコピン(おでこではないが…)と塩で退治したが、2匹に侵入を許してしまい、吸血されてしまった。ちなみに吸血したヒルはたくさんの子供を産むので必ず退治をした方がいい。ヒルの恐怖と、後半の急登でかなり体力を消耗してしまい、ヒルの手が及ばなそうな山頂に着いたときには、どっと疲れがでた。

たまたま山頂で会った子供からたくさんの元気を分けてもらうことができ、元気よく熊伏山から水窪へと下山することができた。
熊伏山を振り返るとヒルが頭に浮かぶが、次に向かう南アルプス深南部の山を見ることができ、山頂付近にはシラビソやコメツガ、ダケカンバの原生林にも出会え、変化のある山だと感じることができた。
まだまだヒルとの戦いは続く。

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