日記

頸城最難関へ
2019.04.17

4月4日140座目となる青海黒姫山(おうみくろひめやま)から見た頸城(くびき)の山々は真っ白雪に包まれ、春山とは程遠い姿だった。
登る前、地元の人からの「この時期に登るの!?」の言葉が緊張感をより高めた。
スキー縦走2日目は、高谷池ヒュッテから妙高山へ登り、ヒュッテへと戻ってくる日帰りとなるため、昨日よりは数段に装備は軽くなった。

2日目の朝は北アルプスの大パノラマが迎えてくれた。気持ちのいいスタートだが、緊張感と不安は高い。スキーというと楽そうに思えるかもしれないが、実はそう単純ではない。重装備を身にまとい、様々な状況の雪の上を進むのだから、思い通りにいかないことも多々ある。整備されたスキー場とは全く違うということだ。
もちろん、興奮してしまうような気持ちのいい天然のゲレンデに出会うこともあるだろう。その瞬間が、黒沢池ヒュッテへの下りで早速現実のものとなった。斜面は最初としてはほどよいが、アイスバーンと吹きだまりがミックスされている感じで、いきなり怪我をしないように慎重に下った。スキーの怖さは怪我をする確率が高くなることだ。ましてや重装備を背負ったままの滑降は、身体への負担は大きい。

一山越えて、妙高山の外輪山へと登る。頸城の山の中で最難関ともいえる妙高山が目の前に迫った。
最初の難所は外輪山からの下山、雪崩のリスクが高く、雪庇が巨大となるためだ。慎重に下り口を見極めて集中力を高め、アイゼンに履き替えて、外輪山の内側へと下りた。
次の難所は、山頂への急登、限界までスキーで登り、途中からは再びアイゼンに履き替えて登った。
緊張感は常に高く、雪に埋もれた山頂標識が目に入ったときは歓喜の雄叫びが上がった。

山頂で1時間ほど過ごし、再び緊張感を高めて、外輪山へ登り返し、昨日と同じ時間に、無事ヒュッテへと到着した。
感動的な夕日を眺めながら、この日も翌日に備えた。

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