上うな重
2019.03.08
浜松市内には餃子以上にいくつもの「うなぎ」の看板を目にする。浜松の鰻は浜名湖で養殖されたものが主流と聞く。
せっかくだからと、たくさんのうなぎ屋さんが並ぶ浜名湖の舘山寺(かんざんじ)を目指した。数あるうなぎ屋さんの中で、ツーリングマップに名前があった「志ぶき」という店を選んだ。
浜名湖へ向かう道中で、人助けを2件ほど。一件は路上に落ちていた携帯電話を交番届け、もう一件は縁石に乗り上げてしまったおばあちゃんの軽自動車を居合わせた方たちとレスキュー。思いがけず、清々しい気持ちでお店へ向うこととなった。
昨日の浜松餃子のこともあったので、さらに時間をずらして、14時過ぎに店に入った。
しかし、やはり日本を代表するうなぎの産地だからだろうか、平日の14時過ぎにでも店はいっぱいだった。メニューを見るとすぐに値段に目がいってしまう。
ビジネスホテル素泊まりが一泊分…と思いながらも、そうそう食べれるものではないので、今年は早い丑の日が来たと思って、えいっ!と、上鰻重の大盛りを注文した。
うなぎの焼き方は大きく関東と関西では違い、関東は背開き蒸し焼きに対して、関西は腹開きの蒸さずに焼きだけだという。では中間にあたる浜名湖はと聞くと、背開きのちょっと蒸して、炭焼きらしい。
そうこうしているうちに、蓋がしまらない上鰻重が登場、一口食べると、申し分のない旨さ!しかし、鰻の枚数に対してのご飯の量も多いため、配分を間違えると、最後にご飯だけが残りそうなので、体に似合わず、小さく切り分けて、ご飯の量を考えながら、口へ運んだ。
カツ丼のように、勢いよく口にかきこみたかったが、値段が値段で…しっかりとじっくりと味あわないともったいないという心理も働いていた。
美味しかったし、満腹にもなったが、いつもと違う食べ方に、ちょっと肩がこってしまった。
こうして、浜松で楽しみにしていた名物は、2つとも名残惜しいもととなった。浜名湖畔に座る背中が少しだけ寂しそうだ。