完治
2018.11.05
気がつけば骨折から丸3ヶ月が過ぎていた。1ヶ月前に富山県黒部市にて診断を受けて、2ヶ月間固定したギプスを外して以来の病院に行った。
ギプスを外してからは北アルプスを縦走するのに不安もあったが、日に日に良くなる右手に、自然と不安はなくなって行った。あとは綺麗にくっついていることを確認するだけだ。
混み合う整形外科の個人病院で受付をして、待ち時間に隣に立つ日本赤十字病院内にある理髪店に行き、北アルプスを終えてから剃ることにしていた髭を剃りに行った。
自分で剃っても良かったが、日頃理髪店に行く必要のない僕にとっては、理髪店で髭剃りは最高の贅沢だと思っている。
山好きの店主とも息が合い、30分ほどではあったが至福の時間となった。
綺麗さっぱりした顔で、再び整形外科へ戻ると、受付の女性が僕の顔を見て、目を丸くしていた。きっと「あれ?髭がない」と思っていたに違いない。
しばらくすると診察室に呼ばれ、これまでの状況を話し、すぐにレントゲンを撮った。少しドキドキしながらレントゲンを覗き込むと、骨折線はまだ残っているものの、綺麗にぴったりとくっついていた。先生からは「うん、これで完治ですね」との言葉をいただいた。
残っている骨折線が完全になくなるまでには、最大半年ほどかかるそうで、3ヶ月経過すれば、完治といってもいいとのことだった。
人生初の骨折は、いろいろあったが、気づけばあっという間のことだったに思う。それと、もう2度と骨折は経験したくないと思うのだった。