風雨の中でも
2018.10.11
一晩中降り続いた雨も、夜明けには一旦止んでくれた。しかし、天気は不安定で、いつまた降りだしてもおかしくない具合だ。
それでも、今日はまだ営業をしている三俣山荘にたどり着かなくては行けない。なぜなら、烏帽子小屋から三俣山荘まで水場がないためだ。
歩き出して1時間もたたないうちに、この日最初の雷鳥と遭遇した。
そして、それからさらに1時間ほどで、今度は5羽の雷鳥と遭遇。空模様は雨は降らずにいるが、チラリと青空が出たり出なかったりが続いた。しかし、そののらりくらりの天候も89座目の野口五郎岳で、ピシャリと止まってしまった。
実は野口五郎岳は3年ぶりで、2百名山のチャレンジ中に、烏帽子小屋から赤牛岳に向かっている途中で、登頂していた。
そのときはスッキリ晴れて、目の前には表銀座の山並みが見えた。しかし、今回は視界は30メートルほどで、表銀座の山並みは見る影もなかった。
野口五郎岳には長い北アルプスの縦走の中で、必ず来る濃霧の中を歩く日に当たってしまい、申し訳なさもあったが、今日は仕方がないと目をつぶってもらった。まぁ前回はいいコンディションに恵まれたからヨシとしよう。
そこからは、風雨は強くなり、三俣山荘に下りる前に鷲羽岳を経由しようかと考えたが、三俣山荘から水晶岳、赤牛岳へ往復するため、そのときにしようと予定を変更した。
東沢乗越を過ぎると、この日3度目の雷鳥と遭遇、5羽の雷鳥は大人しく、直ぐ近くを歩いてくれた。
こういう厳しい条件だからこその出会いだ。
水晶小屋を経由して、ワリモ分岐から、黒部川源流に沿って下り、4年ぶりの三俣山荘に到着した。
烏帽子小屋からは、12キロほど、6時間ほどだった。到着早々に山小屋の方々からの温かな出迎えに心暖まった。
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