久方ぶりのテント泊
2018.10.09
種池山荘で明日朝までの水も確保して、朝霧の中を出発する。荷物の重量はこれまでで一番だ。踏み込む足にかかる負担が強い。
少し進むと、開けた場所から、朝日と雲海、富士山や八ヶ岳連峰が、爺ヶ岳と蓮華岳に挟まれて見える。反対側には、真正面に立山連峰が見えていた。
これで、立山連峰を登った時に見えた後立山連峰をぐるりと登ってきたことになる。黒部峡谷を挟んで目と鼻ほどの距離にあるのだが、ここまでに2週間以上かけてきた。
また、針ノ木岳の直ぐ下には今日のキャンプ指定地となる針ノ木小屋が見える。針ノ木小屋を挟んで、針ノ木岳と蓮華岳もまた対照的な山に見えた。
深い扇沢が眼下に見えると、久しぶりに車のエンジン音が聞こえてきた。
昨日よりは少しだけコースタイムは短かったが、荷物が重くなったことや針ノ木岳手前のスバリ岳が予想外に難所だったことで、頑張らなくてはいけない午前中となった。
それでも、12時には針ノ木岳に登頂。立山連峰や黒部湖などがよく見える。軽く補給を済ませ、雲に包まれ始めた蓮華岳に向けて、針ノ木小屋へと下りた。
針ノ木小屋では、従業員の方々が冬を越すための、小屋閉め作業中だった。
キャンプ指定地にて、テント泊をさせてもらうことを伝えると、丁度水を捨てるところだったらしく、運よく少しだけ水を補給させてもらうことができた。
誰もいないキャンプ指定地からは槍ヶ岳や穂高岳がくっきりと見えた。
絶好のロケーションにテントを張り、不要な荷物を中に入れて、87座目の蓮華岳に向かった。
蓮華岳は後立山連峰の南限といわれ、北アルプス縦走は明日以降も続くが、一つの節目となった。
針ノ木小屋から、ちょっとだけ急登を踏ん張れば、山頂までは、白い石とハイマツの中を心地よい歩きとなった。
タイミング悪く、登頂するときは雲に覆われてしまったが、雲が稜線を流れていく光景も良かった。往復1時間半ほどで、針ノ木小屋に戻り、テントで防寒着に着替えて、ラジオを聞きながらの夕食となった。
夜中に寒さでトイレに起きると、満天の星空となっていた。
明日は、縦走8日目、2日間続いた晴れ間も明日の朝までとなりそうだ。
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