日記

スゴいぞ!天日塩
2018.05.15

朝からたくさんのサーファーでにぎわう平野海岸から日本一の鰹一本釣り船団がある黒潮町を目指した。
この日の高知県は、夏日になる予報ではあったが、海からの風が心地いい。
黒潮町に入ると、大潮で大きく引いた海の磯で、子供のように早速カニ探し!そのあとは、ちりめんじゃこを作る漁港を抜けて、高知県の7割のらっきょうの生産があるという黒潮町のらっきょう畑で、収穫されたばかりのらっきょうを試食、美味しかった♪
らっきょうは生産から出荷まで、かなり手間隙がかかるという。

そして、砂浜でマラソン大会(高知大方シーサイドはだしマラソン)が毎年開催される入野海岸を歩き、鰹のたたきバーガーで腹ごしらえをして、国道を歩いていると、アイスクリーンの暖簾が目に留まった。秋田のババヘラのようなアイスを売るおばちゃんはこの道20年という。高知県民なら誰もが一度は食べたことのあるアイスクリーン、ということも教えていただけた。おばちゃんに一玉お接待していただいて、三つ玉のアイスクリーンを頬張った。ほのかなはちみつ味で爽やかな後味♪

おばちゃんにお礼を言って、海岸線を歩いていると、今度は不思議な建物が目に留まった。作業をする方に声をかけると、海水から塩を作っているという。火力を使うのが主流の塩作りだが、黒潮町では全国的に珍しく手間隙がかなりかかる、火力を一切使わない塩作り「天日塩」が盛んだという。
なんだか自分の旅に通じるものを感じ、スゴく興味がわいたので、見学させていただくことにした。。

代々塩作りをしているらしく、今は息子さんが跡を継いでいるそうだ。
海より海水を引き上げて、最初は打たせ湯のように天井から海水を落として循環させ続け、日光と風の力で、徐々に塩分濃度を上げていくそうだ。これだけで、1ヶ月半もかかるという。次に塩分濃度の高い海水を、特設のハウスで、格子の中に入れて、結晶化させていくという。塩の結晶はどんなに小さくてもサイコロのようになっていることも初めて知ることができた。

一番暑くなる真夏では、ハウスの中は60度を超えて、外の30度が涼しく感じてしまうらしい。かなり過酷な環境だ。そして、最終的に作りはじめてから塩が出来上がるまでに最短で2ヶ月はかかるそうだ。
塩作りのもとになる海水も、どれでもいいわけではなく、晴れが続いたときの大潮で満ち潮の時間が一番いいそうだ。理由は一番フレッシュな海水だからという。雨の日などが続くと塩分濃度が薄まってしまうようだ。
通常海水の塩分は3%ほどだが、その内にがりが2%ほどあるため、500リットルの海水で、500グラム程しか塩がとれない計算となる。

想像を超える時間と労力をかけて作られる塩。塩作りへの情熱が話をする息子さんの目から伝わってきた。
手間がかかるけども、代々続く塩作りをこれからも守り続けてほしい。
最後に、今度また来る機会があったら、是非塩を味見してみたい。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです