日記

しまなみ海道2日目
2018.04.20

2年ぶりにお世話になった生口島(いくちじま)の宿を出発すると、道端の看板に「レモン生産日本一」という看板を見つけた。それを見て生口島がレモンが特産だったことを思い出した。
地元のおじさんから聞いた、今年は寒波があったからいつもよりも収穫が遅いので、もしかしたらレモン谷にまだ残っているかもしれないという言葉を信じて、多々羅大橋の袂へ向かった。
多々羅大橋は多々羅鳴き龍という不思議な響きを聞くことができ、橋の上で広島県と愛媛県の県境を越えることになる。楽しめるポイントが多い橋だ。

橋の袂まで来るとレモン以外の柑橘類は全て収穫されていたが、まだ収穫されていないレモン畑があった。入り口には軽トラックが止まっていて、荷台にはコンテナにびっしりとレモンが詰まっていた。まさに収穫中のようだ。
「すいませーん」と人影の見えない畑に向けて声をかけると、奥から収穫作業中のご主人がのっしのっしと出てきてくれた。
レモン谷に来た行きさつや自分のことを説明すると、ご主人から生口島のレモンについての話をいただけた。なんと、ご主人はレモン農家の10代目で、70年前に開墾してレモン谷を作ったのもご主人の先祖だった。ふらっと立ち寄っただけなのに、輸入もののイメージが強いレモンが、かなり昔から日本でも生産され続けてきたことに驚いた。また、国産のレモンは農薬の量が少ないため、皮ごと食べることができるということで、もぎたてを食べてみた。
糖度が高いとはいえ、やっぱりレモンはレモンだった。「やっぱり酸っぱいですね」というとご主人が「酸っぱくなければレモンじゃありませんからね(^^;」と苦笑い。たわわに実ったレモンは一本の木から200キロほど収穫できるとのこと。しまなみ海道2日目のスタートとしては、いい顔面の準備運動ができた。

多々羅大橋を渡りながら今日の予定を考えたが、いい案が浮かばずに、4つ目の大三島(おおみしま)に入った。
コンビニでちょっと小腹を満たして、海を眺めていると、目の前に多々羅キャンプ場の看板が目に留まった。前の夜から2日目は伯方島でキャンプをしようと考えていた。翌日の歩く距離が増えてしまうが、大三島も散策したかったので予定を変更、多々羅キャンプ場にテントを張り、テントの中に散策に必要の無い荷物を入れて散策に出掛けた。

出だしは軽やかだったが、昨日より暑くなった日差しで体力はすり減ってしまった。
少しへろへろになりながら、島の北側半分を回り、伊予の国一の宮の大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)に閉門10分前に到着した。主祭神が大山祇神で、全国の山の神の親神であることを知り、自分の旅に深く関わる神様だと強い縁を感じた。
これまでも、これからも見守ってくれている神様に深い感謝を伝えて、すっかり日が沈んだ多々羅キャンプ場へと戻った。
色んな土地の神様に挨拶をしてきたが、久しぶりに鳥居内の空気が違うと感じた場所だった。
しまなみ海道2日目も内容盛り沢山となった。

 

 この日記に書かれている場所はこの辺りです