日記

九州本島上陸
2018.01.14

昨日は待望の定期船が来た。
今日は待望の海峡横断を再スタートさせる朝が来た。
これから、2度目の42キロのシーカヤックフルマラソンに挑戦する。

夜明け前、出発に向けて準備を整える。竹島の漁港に入ってくる風は1週間前よりも穏やかだ。7時過ぎ、辺りが明るくなるにつれて、目的地の開聞岳が見えてきた。開聞岳が見える見えないでは、漕いでいる最中の心境が大きく違う。
遠く見える沖合いの波は今のところは穏やかなようだ。10日間の竹島での生活で寝泊まりできる場所を貸していただいたり、毎日声をかけていただいた、大変お世話になった漁師さんからは「前回よりも良さそうだね♪」と背中を押していただけた。

1週間前、引き返すことになったけれども、今日の海峡横断を成功させるために必要な経験だったのかもしれない。確実に前回の経験は今回に活かされていた。
出発の7時半が近づくと、島民の方々が見送りにたくさん集まってきてくれた。笑顔で「行けそうですか?」「無事の到着を応援しています。」「また遊びに来てください!」と声をかけていただいた。
集まった方々一人一人にお礼を伝え、7時40分竹島を出発。「今度はフェリーで遊びに来ま~す!」と叫び大海原へと漕ぎ出した。

出発してすぐに、「前回よりも良さそう!」と思わず笑顔で声が出てしまったが、すぐに自分自身へ「まだ始まったばかり、安心はできない」と言い聞かせた。
1時間…2時間進むと、小さかった開聞岳が徐々に大きくなり、振り替えれば竹島や硫黄島は霞がかっていた。
中盤少し風が強まり波が高くなったが、それも予報通りで、むしろ予報よりもその時間は短かった。
緊張する大型船の航路を通過し、3時間後には佐多岬が横に見えるようになった。GPSを確認するとすでに川尻海岸までの中間地点を過ぎていた。

後半は時間とともに風も波も穏やかになり、かなり安心できるコンディションとなっていた。だが、錦江湾に流れ込む潮の影響があるため、進行方向を調整しながら進む。
5時間が経過する頃、ここまで、ほとんど休まず漕いできたため、さすがにバテてしまった。
川尻海岸までは、すでに10キロを切っていた。
ペースはガクンと落ちたが、スタートから6時間30分、川尻海岸に到着した。
冬の大隅海峡、10日間の停滞、旅の最難関、4年前よりも喜びは自然と大きくなっていた。

歓喜の中、九州本島に上陸。旅を続けることができる喜びで笑顔がこぼれた。
無事の到着を竹島の友人に伝えると、あまり到着の早さにびっくりする声が帰ってきたが、自分以上の安堵してくれる声が嬉しかった。
さぁ明日は開聞岳だ♪

 この日記に書かれている場所はこの辺りです