旅への一歩
2018.01.01
2018年1月1日、鹿児島県屋久島町安房(あんぼう)の海岸で、いつもとは違う輝きを放つ初日の出を見て、日本3百名山ひと筆書き-Great Traverse3~の旅への一歩を踏み出した。
301分の一座目へ…
不安と緊張でいっぱいだった日本百名山の旅から早くも4年の月日が流れた。あの時は夜中の0時スタートだったため、真っ暗闇の中、ほとんど屋久島の自然と触れ合う余裕もなく、淀川登山口を目指した。
でも今回は違う。スタートから屋久島の正月(島独自の正月飾りや屋久杉の絵馬)に触れたり、冬の屋久島をたくさん発見しながら、登山口まで歩く事ができた。
そして、今回はヤクスギランドから花之江河(はなのえごう)登山道を登った。前回も初めて見る屋久杉の存在感に圧倒されたが、今回はより距離感の近いところから屋久杉のパワー(数千年の時を経てゆっくりと成長したことを感じさせる幹の凹凸や杉とは思えない皮の厚さやシワ)を感じる事ができた。
そして、一本一本が特徴的で、植林された杉とは全く違うものだと誰もが思うだろう。
屋久島の天然杉の世界に感動を続けていたが、それが不思議と慣れてくると、それまで足を止めていたのが、止まらなくなった。それは自然なことで、「屋久島はこの世界が当たり前」なのだと、気がついた。
人の人生の数十倍を生きる屋久杉にとっては、自身の姿は他の動植物と別段変わらないように映るのかもしれない。
屋久杉以外にも、背丈をはるかに越えるシャクナゲのトンネルや花崗岩が作り出す奇岩の数々に昔から島民の人々が屋久杉や山々を神と崇める理由が理解できた気がした。今回の旅、最初の夜はコンクリートブロックでできた石塚小屋で過ごした。
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